書評

【書評】課題解決の教本!『イシュー(ISSUE)からはじめよ』を読む理由

職場や、プライベートで「嫌だなー、もっと上手くできたらなぁ」って思うことありませんか?

あるあるなこと

・遠回り
→またかよー、これって二度手間じゃん!

・思考停止
→悩むばかりで、いくらやっても前にすすめない。。。

・根性論
→根性で乗り切れる!!!いいからやるんだ!!!

そう、こうした “あるある” は誰しもぶちあたること。で、こんな体験することによる疲労感は格別なわけで(悪い意味でw)

遠回りしたり、思考停止で悩んで前に進まなかったり、根性論で進んだり、こうしたことを極力回避できる施策があればいいと思いません?

だよね、思うよね、そりゃそうだよね!

そんな時は生産性を高めるためにイシューを探せばいいんだよ、ん?B◯Gイシューじゃないよ!

イ・シュ・- です!

うーむ、そもそも、イシュー(ISSUE)って知ってます?それってなんぞや?説明できます?そう、いきなり聞かれてもなかなか分からないよね。

実は、僕も分かりません。(お前もかい!笑)なんで、ググッてみました!

イシュー(issue)とは
イシューとは、一般的な用語としては「論点」「課題」「問題」などと訳されることが多いが、「クリティカル・シンキング」においては、論理を構造化する際に、その場で「何を考え、論じるべきか」を指す。

「イシューを特定する」とは、「何を考えるべきか」「受け手の関心は何か」を熟考し、「考え、論じる目的」を押さえることを指す。イシューの特定が見当はずれでは、どんなに精緻に論理を組み立てても意味がない。

引用:グロービズ経営大学院 HP MBA用語集より

つまり、英単語の「論点、争点」などの意味から、「考え、論じる目的を押さえる」といった意味合いに派生した、ビジネス用語ですね。

で、世の中にそうした事を説明する本は色々とあるけれども『どれを選んだらよいか』ということに迷ったら、先ずオススメするのがこの本

『イシューからはじめよ』

です!

この本の著者である、安宅和人さんは素晴らしい経歴の持ち主です。もう、既に知っている方もいるかも知れませんが、改めてご紹介。

安宅和人(あたか・かずと)さん 超略歴

・東京大学大学院 生物化学 修士課程

・マッキンゼー・アンドカンパニー入社

・イェール大学に留学 脳神経化学プログラム 博士課程

・マッキンゼー・アンドカンパニーに復帰

・ヤフー COO室長、事業戦略統括部長

・ 現職:ヤフー CSO

すげー、マジすげーっとまぁ、華麗なる経歴です。

そんな、安宅さんの『イシューからはじめよ』をご紹介します!

もくじっ!

実は、もくじを紹介する前に一つ問題があります。この本、とても良い本なのですが読み解くのに少し難しい側面もあります。

『イシューからはじめよ』のサブタイトルに『知的生産の「シンプルな本質」』なんて書かれているんだけど、シンプルなのはそうなんだけど、簡単か、というとそうでもなかったりする(汗)

内容そのもの(書き方とか)は、分かりやすいんだけど、聞きなれない用語がサクッと重要なところに差し込まれてるから、ちょっと迷っちゃうかもしれない。

もくじ を見てもらって「これくらい楽勝!」って人は、解説を読み飛ばしてください。少なくとも僕はググりました。

もくじ

はじめに:優れた知的生産に共通すること

序章:この本の考え方 ー 脱「犬の道」

第1章:イシュードリブンー「解く」前に「見極める」

第2章:仮説ドリブン(1)ー イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる

第3章:仮説ドリブン(2)ー ストーリーを絵コンテにする

第4章:アウトプットドリブン ー 実際の分析を進める

第5章:メッセージドリブン ー 「伝えるもの」をまとめる

おわりに:「毎日の小さな成功」からはじめよう

どうですか?見知らぬ言葉ばかりかな?でも、大丈夫。このもくじに書かれている言葉をこのあとちょっと解説!

用語解説

はいっ!では早速ですが、用語解説!「こんなの楽勝!って人は読み飛ばしてねん(しつこいって(笑))」

①生産性(知的生産性)

生産性とは「どれだけのインプット(投下した労力と時間)で、どれだけのアウトプット(成果)を生み出せたか」とい定義しています。

更に、『生産性(知的生産性)=バリューのある仕事=バリューの定義』

へとつながります。③バリューの定義につながるわけですね。

②イシューの定義

安宅さんが定義づけているイシューはこの2つをみたす問題

・2つ以上の集団の間で決着がついていない問題

・根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題

そしてイシューとは「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」をあらわしている。これを、日常の中に落とし込んでみると理解できると思う。

③バリューの定義

・イシュー度 = 自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ
・解の質 = そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い

でこれらの軸の高いところがバリューが高いということになるんです。言葉だと伝わりずらいですね。なので、特別に手書きの図を用意しました。右上の青い字のエリアです。(へたっぴ図ですんまそん)

④脱「犬の道」

図の通りですねー。多くの人はこの横軸(イシュー度)に重きをおかないから、縦軸(解の質)ばかりだしたがって、時間と労力ばかり割いてしまい疲弊していくってこと。だから、イシュー度に重きを置いて生産性を上げましょっ!って話しなんです。

なので、バリューのある道を進みましょうってのがこの本の目指すところ!

 

 

⑤ドリブンとは

ドリブンも派生語ですね。仮説ドリブンとかいわゆる〇〇ドリブンって定義がそこまで見当たらない。なので、コトバンクからの説明を見てイメージしてみてね。

【ドリブンとは】

《driveの過去分詞形》多く複合語の形で用い、それが原動力であること、それが主導していることを表す。「エアドリブン(=圧縮空気駆動式)」「テクノロジードリブン」

【データドリブンとは】

得られたデータを総合的に分析し、未来予測・意思決定・企画立案などに役立てること。特に、ビッグデータを対象とし、各種データを可視化して課題解決に結びつけることを指す。データ駆動型。

 

 

どうです?少しでもご理解いただけそうでかな?

はじめに:生産性と安宅さんのすごい経歴

安宅さんは、「生産性の高いひとが、ひとつのことをやるスピードが圧倒的に早いわけではない。このことがずっと気になっていた」と言っています。ここでいう生産性とは知的生産性のことです。

じゃあ、その生産性が高い人ってなんなの?って思うでしょ?

それが、そう、

「イシュー(ISSUE)を見つけられるひと」

なんです。

また、生産性を高めるために、「考える」と「悩む」を混同してはならないとも言われています。

<div class=”simple-box3″><p>

・悩む=答えがでない

・考える=答えがでる前提にたっている

</p></div>

特に「悩まないこと」に対する重要性を説いておりまして、「10分以上真剣に考えて、埒が明かないのであれば、そのことについて考えることは一度止めた方がいい。それはもう悩んでしまっている可能性がある」と。

これ、とっても大事。徹底的に答えを出すことに着目しているわけですね。ちなみに、丸投げと勘違いしないように!

あくまで”真剣に考えた結果”である、ということ。

これは、安宅さんが最も大切にしている信念でもあるようです。

この様に、具体的に安宅さんの考え、ノウハウがつまっているのが本書「イシューからはじめよ(ISSUE DRIVEN)」です。

序章:ここから、この本の魅力をおさえる!

もくじっ!でも書きましたが見知らぬ言葉やら、ちょっと小難しい言葉が多くでてきますが、先ずはそこを押さえつつ読むことが大切かと。

私が思うに、この本の著者 安宅さんのコンサルタント&科学者らしく、序章(さいしょに)大切な要素や結論などが含まれていると思われます。

なので、用語解説をおさえつつ読み進んでもらえれば、スッと入っていくんじゃないかと期待しております!

◯常識を捨てる

「一般常識を捨てて」この本を一通り読んで実践する。↓の文は、前半(一般の常識)で後半(安宅さんの主張)です。

【一般常識/安宅さんの主張】
・「問題を解く」より「問題を見極める」

・「解の質を上げる」より「イシューの質を上げる」

・「知れば知るほど知恵が湧く」より「知り過ぎるとバカになる」

・「1つひとつを速くやる」より「やることを削る」

・「数字のケタ数にこだわる」より「答えが出せるかにこだわる」

〇各章のアプローチの用語を理解すること

1日目)第1章:イシュードリブン

今本当に答えを出すべき問題=「イシューを見極める」

2日目)第2章:仮説ドリブン①

イシューを説けるところまで小さく砕き、それに基づいてストーリーの流れを整理する

2日目)第3章:仮説ドリブン②

ストーリーを検証するために必要なアウトプットのイメージを描き、分析を設計する

3日目+4日目)第4章:アウトプットドリブン

ストーリの骨格を踏まえつつ、段取りよく検証する

5日目)第5章:メッセージドリブン

論拠と構造を磨きつつ、報告書や論文をまとめる

一例ではあります。ただ、この様な短い期間で高度はアウトプットを出すことは難しいため、この流れを素早く回し何回も回転させることが大切。と説かれています。

まとめっ!

さて、まとめっ!です。

<div class=”simple-box3″><p>

・遠回り

・思考停止

・根性論

</p></div>

これらに振り回されて疲弊してしまったあなたに是非読んでほしい。

そして、それを解決するのはイシューを見極め生産性の高いアウトプットを出すこと。

序章をよーく理解した上で、次のステップに突き進むこと。

この本は、ロジカルシンキング、問題解決といったことだけでなく『知的生産性』を大きくとりあげた正にビジネスマンのバイブルです。しかし、それはビジネスにとどまらず、研究分野、プライベートにおける活動などあらゆる分野で活用できる良書です!

シンプルに書かれているといっても、もしかしたら、この本を1度読んだだけでは理解することは難しいかも知れません。
理解できなければ、調べて、読んで、実践する。そして読み返してみると『あ、こういうことを言っていたのか!』と思える本です!

安宅さんも最後の言葉で「僕は今、自分にできる限りの深いレベルまで、知的生産におけるシンプルな本質を伝えた。あとは、あなたが自分で経験するより以外の方法はないはず」と言われています。

先ずは意識しましょう、そして行動しましょう!そして「犬の道」から脱しましょう!

ワン!ワン!・・・・おっと、こっちは「犬の道」だった。アブねっ!

PS.私のブログ、DEEP ISSUEのタイトル名、実はこの本の影響をうけております(笑)

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